かまってちゃんとかまったげちゃん

ahhhhhhhhhhh Photo by Kitenutuk
(CC BY 2.0)

ある遠い国に、かまってちゃんとかまったげちゃんがいました。

かまってちゃんは今日も「ひとりコーヒーgkgk」「あー熱出てきた仕事休みたい」とひとりつぶやいています。でもかまってちゃんはメンドクサイ人なので、誰も声をかけてくれません。今にも泣きだしそうです。


かまってちゃんがシクシクとウソ泣きしていると、かまったげちゃんが遠くのほうから息を切らせて走ってきて言いました。

たげ「ねえ、君なんで泣いてるの？名前は？」

って「僕、かまってちゃん。もう疲れた」

かまったげちゃんはそんな様子を見ていられません。

たげ「そうなの？なんだか疲れているみたいだね。よしよし休んでいいんだよ、大丈夫だよ」

かまったげちゃんは、セワヤキーナ人なのでかまってあげたくてしかたがありません。かまってあげると自分が元気になるからです。本当はかまってちゃんじゃなくてもいいんです。世話が焼ければ幸せなのです。

かまってちゃんは、かまったげちゃんによしよししてもらっていい気分です。

って「かまったげちゃん、友達になってよ」

かまってちゃんは言いました。でも、かまったげちゃんは困った顔をします。かまってあげるだけで元気になるのですが、本当は一人ぼっちが大好きなのです。

かまったげちゃんは、かまってちゃんにセワヤキーナの「よしよし枕」を渡して、そっと別のメンドクサイ人を探しに行きました。どんどん進むと、またむこうのほうで泣いている人がいます。大急ぎ。

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こんな風に、毎日が進んでいく遠い国。

僕は、こんな世界も悪くないと思うんだよ。誰だってくたびれて、辛くて、泣きたくなって、一人ぼっちだったらこのくらいのことをつぶやくもの。つぶやく相手もいないなんて寂しいよ。

こころのバランスが取れなくなって、人と人のつながりが希薄だっていわれてる、この遠い国。つぶやくぐらいは許してあげるゆとりは欲しいもの。そうじゃなきゃ、生きていくところがない人だっているじゃない。

それよりも気になるのは「めんどくさがられる」ってこと。メンドクサイ人をめんどくさがっている人もじつはめんどくさいことを避けてるメンドクサガリーナ人なんじゃないのかなってこと。ややこしい。

人と人が一緒に世界を作っていくとか、何かやるとか、家族になって一緒に暮らすとか、お隣どうしになって生活していくとか、町内会の行事があるのよねとか、みんなめんどくさいことですよ。ひとってものはね。そのめんどくさいものを愛おしんで、大事にしていくといいのになって思う。

だから、みんなかまってちゃんでもいいしかまったげちゃんでもいいから、人とかかわったほうがいいよ。めんどくさがったほうがいいよ。それを避ける心がこの遠い国を住みにくくしてると思う。

ところで、こんな風にダラダラと長いブログを書いてる人はだいたいメンドクサイ人なのだそうです。最後まで読んでくれたあなた、セワヤキーナ人の末裔ではありませんか？仲良くしましょうよ、ね。

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  http://blog.livedoor.jp/nabokov7/archives/1491829.html

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