2013年4月23日火曜日

ソーシャルネットの自己開示と返報性

Photo By lumaxart
コミュニケーションの場で、相手が知らない、特に聞かれていない「私」についての情報を積極的に開示するという行為が「自己開示」である。実はバツイチであるとか、巨乳好きだとか聞いてもいないことをわざわざ開示するのは、コミュニケーションを求めている証拠なのだ。相手が本当は開示したいと願っている事を聞いてあげたり、共感してあげると、一気に打ち解けて相手が饒舌に自己開示を始めたりする。


テイラー(Tayler)らの研究(1994)によると、自己開示の動機は5つあるといわれている。(例示は筆者)
  1. 表出:感情などをただ表現したくなる
    「はらへったのに仕事おわらん」「もう帰りたい」「誰かハグして!」「(-_-;)」
  2. 自己明確化:人に話すことで、自分自身やおかれた状況が明確になる
    「オレの会社って・・・・・なんだけど、これってブラック?」「やっぱ夜寝られないのって、ストレスレベルまじ高いのか?」
  3. 社会的妥当性:相手の正当な反応や共感を通じて、自分が正しいことを確認する
    A:「社畜だけど、これってこの不況じゃしょうがないよね」B:「そうそう、オレも!オレも!」
  4. 社会的統制:開示する情報と開示しない情報をコントロールして好印象を与えようとする
    (顔がアシカに似ていることを隠して)「オレってイケメンではないけどいいやつよ、ホント」
  5. 関係性の発展:個人的な情報を積極的に共有することでより親密になろうとする
    「嫁さんいるし家族は大切にしてるから、オレって安全な男。だから今度デートしようよ!」(DMで)

どれも、ツイッターやFacebookでよく見かけるよね?この分類が正しいかは置いても、自省的には大いに納得できるし、使い分けているという感じがする。

相手との関係を発展させたいのなら、積極的な自己開示が重要だ。メッセージなどを使って共有する秘密を持つというのも、特別な間柄を演出する方法だろう。

ただ、自己開示する場合には返報性を意識すべきだともいわれている。返報性というのは、自己開示の結果、暗に相手に対して同程度の自己開示を迫ることがあるということだ。こちらがここまで話したんだから、相手にもその程度のことは開示してほしいと願うし、相手からの開示がないとバランスを欠いてコミュニケーションがうまくいかない。あまりよく知らない人に行き過ぎた個人の秘密や悩みを打ち明けると、逆に引かれてかえって逆効果になるというパターンである。相手が準備できているであろうレベルをよく見極めるということが必要なのだ。

そのためには、時としてメッセージなどを使って非公開の場所で相手の準備状態を測定しておくというのが必要なのだろう。メッセージの返答がないとか、形式的な返事だけ、秘密の開示がほとんどない場合には、まだ準備はできていないのだ。

何の話をしているかというと、SNSでナンパするときの心理学的な知見なのだけど、みんなわかってるよね?
                                                           
  • 自己開示の返報性
    http://www8.plala.or.jp/psychology/topic/jikokaiji.htm
  • 返報性の原理
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%94%E5%A0%B1%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86 
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